8日午後4時20分ごろ、真岡市下籠谷(しもこもりや)の井頭公園運動広場で開催していた野外ライブイベント「ベリテンライブ2024スペシャル」で、会場付近に複数回、落雷があった。ステージ北側の仮設テント付近にも落ちたとみられ、テント内で待機していた清掃ボランティア9人が軽傷を負い、6人が救急搬送された。当時は雨が強く降っており、感電による負傷とみられる。
主催者のエフエム栃木(レディオベリー)や真岡署によると、ライブは午前10時に開演。雷雨などの情報収集をしていた中、強い雨に伴い午後3時40分ごろに演奏中断と保護エリアへの誘導を始めた。落雷後に負傷者を確認し、救急搬送を要請。ライブは中止した。
会場では3カ所、クレーン車で高さ約30メートルに避雷針を設置。半径100メートルを避雷針保護エリアとしていた。避難誘導で観客は保護エリアのステージ前方に移動。身をかがめた安全姿勢で待機するなどしていた際、落雷があった。避雷針やテント近くの木に雷が落ちたとみられる。
けがをした9人は18~28歳の男性5人と女性4人で、全員が小山市の専門学校生。清掃ボランティアとして参加していた。テント内にいた約20人のうち、パイプ椅子に座っていた9人が負傷した。保護エリアに移動する直前だったという。
専門学校の教諭(27)は「『バーン』という大きく地鳴りのような音と目の前がフラッシュのような光に包まれ、焦げた匂いがした。足がしびれて力が入らない、イスから転んで立てない学生が出た」と話した。
ライブは7、8の両日に開催。主催者発表では2日間で2万1千人、8日は1万2千人が来場していた。レディオベリーは「悪天候に対する対策に万全を期していたが、けが人が発生したことを心よりおわび申し上げる。早期の回復をお祈りする」としている。