全国大会連覇へ意気込む日本代表の大久保選手

 【宇都宮】宇都宮青葉高等学園サッカー部の2年大久保史弥(おおくぼふみや)選手(17)がこのほど、知的障害者フットサルの日本代表に選出された。本県からの選出は初めて。目標とした9月の韓国遠征は中止となったが、昨年制した全国特別支援学校大会は今年も8月29日に東関東地区予選を突破。連覇という新たな目標へ歩みを続けている。

 大久保選手は兄の影響で小学2年からサッカーを始め、陽西中時代は市内の強豪クラブチーム・FCスポルト宇都宮の主力FWとして活躍した。

 青葉高等学園進学後は成人も交じる県選抜チームでサッカーを続け、部活動ではフットサルにも打ち込んできた。左利きの選手で俊敏性と左足からの強烈なシュートが持ち味。日頃は成人選手とプレーしているだけに当たり負けもしない。

 フットサルは「攻守の切り替えが速いことが楽しい」と話す。昨年の全国特別支援学校大会優勝で関係者の目に留まり、1、7月の候補合宿に招集。今回、10人のうちの1人に選ばれた。成人選手に交じっての選出に「うれしい。もっと頑張ろうと思った」。

 ポジションは前線で得点源となるピヴォ、サイドのアラを務める。同校サッカー部の柳田嘉紀(やなぎたよしのり)監督(52)も「技術が高く、一生懸命プレーできる選手」と教え子を評価する。

 予定していた韓国遠征は韓国側のキャンセルで中止。しかし全国特別支援学校大会では地区予選を突破し、11月に名古屋市で行われる全国大会出場を決めた。大久保選手は「周りを生かしつつ、自分でも勝利につながるゴールを狙っていきたい」と意気込んでいる。