【宇都宮】中秋の名月を太々神楽や雅楽で楽しむ観月会が17日夜、今泉4丁目の今泉八坂神社で開かれた。約300人の参加者は空に浮かぶ月をめでながら、雅楽のみやびやかな音色や神楽の勇壮な舞を堪能した。
観月会は18回目。2019年まで塙田5丁目の蒲生(がもう)神社が会場だったが、新型コロナウイルス禍による3年間の中断を経て、昨年から今泉八坂神社で行われている。
境内の神楽殿では市指定無形文化財の「同神社太々(だいだい)神楽」のメンバーが、辰(たつ)年にちなんだ演目「大蛇(おろち)の舞」などを上演。同神社雅楽会も4曲を披露し、笙(しょう)や龍笛(りゅうてき)などの優美な音色が参加者を魅了した。
友人家族と初めて訪れた上籠谷町の斎藤啓子(さいとうけいこ)さん(75)は「伝統芸能の素晴らしさを体感できてとても良かった。きれいな月と虫の音で、秋の風情も満喫できました」と笑顔で話していた。