栃木県鹿沼市樅山町の生子(いきこ)神社で22日、国選択無形民俗文化財「生子神社の泣き相撲」が行われた。約820人の乳幼児が雨の境内に泣き声を響かせた。
安産や子育てに御利益のある同神社の「泣く子は育つ」ということわざにちなんだ伝統の習俗。境内に設置された土俵を使う。
力士に扮(ふん)した氏子が3歳ごろまでの子どもを抱えて東西から土俵入り。「よいしょ」のかけ声で3度、抱え上げて泣き声を競わせた。子どもたちは泣きわめいたり、満面の笑みを見せたりと、さまざまな反応を見せた。
芳賀町東水沼、公務員佐藤宏則(さとうひろのり)さん(35)と主婦円香(まどか)さん(36)夫妻は、大きな泣き声を上げる長女小夏(こなつ)ちゃん(1)の取り組みをすぐ近くで見守り「健やかに育ってほしいです」と願った。