県は2日、2024年度の光化学スモッグ対策期間中(4~9月)に県内で注意報の発令はなかったと発表した。発令日数がゼロとなったのは1982年度以来42年ぶり。県によると、大気汚染物質の排出抑制や多雨が要因とみられる。
光化学スモッグは、自動車や工場からの排出ガスに含まれる物質が太陽の紫外線を受けることで化学反応を起こし発生する。目がちかちかして、頭痛やせき、喉の痛みなどの症状を引き起こすとされる。
健康被害防止のため県は73年度以降、光化学オキシダント濃度が0.12ppm以上となった場合などに注意報を発令。屋外における激しい運動の自粛などを呼びかける。
発令ゼロについて県環境保全課は「珍しい。さまざまな条件が重なったことが考えられる」としている。
2023年度の発令日数は3日で、過去10年間で最も多かったのは17年度の6日。近県では24年度、群馬が4日、茨城は2日発令された。