リンゴの産地として知られる栃木県矢板市で、秋の味覚が収穫期を迎えている。わせに続く中生(なかて)品種の秋映(あきばえ)、シナノスイートが色づき、各農家は一つ一つ丁寧にもぎり、袋詰め作業などを行っている。

赤く色づき収穫期を迎えた「秋映」=8日午前10時20分、矢板市長井
市内18軒のリンゴ農家は樹上で完熟させるのが特徴。ことしは暑い日が続いた影響などで、わせ品種は例年より1週間から10日ほど収穫時期が早まったものの、中生に移り落ち着いてきたという。

赤く色づき収穫期を迎えた「秋映」=8日午前10時20分、矢板市長井
12軒の観光リンゴ園が集中する長井地区で5ヘクタールを栽培する加藤農園は濃い赤色の秋映などがたわわに実り、8日は約250キロを収穫。代表の長井、加藤博樹(かとうひろき)さん(48)は「猛暑の影響で病害虫の管理に苦労したが、これまで以上に甘くなった」と口元を緩めた。
市内で収穫されたリンゴは各農家の直売所や道の駅やいたなどで販売される。