「日光産米うまかんべ」を手にする上都賀小売酒販組合の関係者

 【日光】市内産の本県オリジナル酒米「とちぎ酒14」や県が開発した酵母を使った純米酒「日光産米うまかんべ」の19年目の販売が11日始まった。上都賀小売酒販組合に加盟する市内27店舗で販売される。

 うまかんべは2006年の市の合併を機に、「地元の酒屋でしか買えない酒」をコンセプトに誕生した。今市の老舗酒蔵「渡辺佐平商店」が仕込みから瓶詰めまでを行い、同組合がPRと販売を担う。

 同社の渡辺康浩(わたなべやすひろ)社長(54)は「やや辛口で、冷やも燗(かん)もいい。ぬる燗もかなりおいしい」と話す。この時期限定の地酒でリピーターも多いという。12月まで出荷される。

 酒店の減少に伴って本年度、市内の同組合は旧日足支部と旧今市支部が合併し、日光支部となった。旧日足支部長の吉田和宏(よしだかずひろ)さん(54)は「酒屋業界は厳しいが合併によって活性化できれば」と期待。渡辺社長は「反応がダイレクトに返ってくる」と歓迎する。

 そんな市内酒店にとって「うまかんべ」は期待の一本。旧今市支部長の金子昌義(かねこまさよし)さん(54)は「この時期を楽しみにしている。活力が湧く感じ」と話している。

 価格は1・8リットル2500円、720ミリリットル1250円、180ミリリットル370円。(問)同社0288・21・0007。