馬車を見学する参加者たち

 宮内庁御料牧場(高根沢町、芳賀町)の一般見学会が10日開かれた。開催初日は過去最多の応募数となる約5千人(2443通)の中から、抽選で選ばれた約80人が牧場内の放牧地や厩舎(きゅうしゃ)などを見学した。

 同牧場は皇室向けの農畜産物を生産。乳牛や豚などの家畜飼育をはじめ、野菜22品目を栽培するほか、乗用馬や馬車を引くばん馬などを育成している。

 一般見学会は2016年から、政府の観光ビジョンを受けて実施している。今年は10、11の両日、それぞれ午前と午後の2回開催で計175人が選ばれた。

 参加者は、山野淳一(やまのじゅんいち)場長らの案内で、約250ヘクタールの敷地内を徒歩やバスで移動した。途中、装蹄(そうてい)の見学や馬との触れ合いのほか、外交団を乗せる馬車のそばで記念撮影するなど、約1時間半の行程を満喫した。

 下野市から夫と参加した主婦高根澤智子(たかねざわともこ)さん(58)は「敷地内は想像以上に広く、きれいで驚きました。このような機会を頂けて、ありがたいと思います」と話していた。