五重塔前で行われた放水訓練(日光東照宮提供)

 今月26日の「文化財防火デー」を前に日光市山内の世界遺産・日光東照宮は17日、神職や警備職員などで組織する自衛消防隊の出初め式と防火放水演習を境内で行った。

 同隊は1956年に組織され、全職員が隊員となり文化財を守っている。

 出初め式には機動班の隊員ら18人が参加。同隊の副隊長で防火責任者の稲葉尚正(いなばたかまさ)権宮司は「最近では米ロサンゼルスの山火事なども起こっていることから、火災に対する常日頃の備えが重要。こうした演習を惰性で行うのでなく、関係者全員で気を引き締めてしっかり行っていきたい」などと訓示した。

 防火放水演習は五重塔付近で火災が発生したと想定して実施。参拝者が行き交う中、ホースなどを手にした隊員たちは声をかけ合いながら手際よく連携し、放水など初期消火の手順を確認していた。