26日の第71回文化財防火デーを前に、足利市昌平町の史跡足利学校で24日、消防訓練が行われた。

放水する消防署員らと屋根から水が噴き出る方丈=24日午前、足利市昌平町
訓練には市職員や消防隊員ら約20人が参加。同学校の東側隣接地から出火し、敷地内の建物に類焼する恐れがある状況を想定した。

午前9時半に炎センサーが作動し、火災を目視で確認した職員が周囲に火災の発生を伝達。職員たちはかやぶき屋根の建物「方丈」から参観者を避難させ、展示物を運び出した。避難完了後、市中央消防署員と自衛消防隊員が一斉に放水を開始。かやぶき屋根に設置された放水設備「ドレンチャー」も作動した。

同署の松崎智行(まつざきともゆき)署長は「通報から避難誘導、放水までの流れがスムーズだった。今後も関係者と地域の皆さまで力を合わせ、足利学校を守っていきましょう」と講評した。

この日、市内では八幡町の下野国一社八幡宮(はちまんぐう)などでも消防訓練や防火査察が行われた。