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 栃木県内は4日、大雪注意報が出され、那須塩原市鍋掛の鍋掛豊浦交差点以北の国道4号や東北自動車道の一部が事故や大規模滞留を予防する目的で同日夜から通行止めとなった。午後10時現在で続いている。県内国道での予防的通行止めは初めて。JRは一部区間で運転を取りやめた。宇都宮地方気象台によると、降雪は午後9時までの4時間で奥日光8センチ、土呂部6センチ、那須高原5センチ、宇都宮3センチを観測した。

予防的通行止めが行われ、国道4号から側道に入るトラック=4日午後7時55分、那須塩原市鍋掛
予防的通行止めが行われ、国道4号から側道に入るトラック=4日午後7時55分、那須塩原市鍋掛

 宇都宮国道事務所によると、国道4号は午後7時半ごろ、同交差点から福島県西郷村の大清水交差点までの20・7キロ区間で、始点と終点となる両交差点への進入を止めた。交通量削減やスリップ事故防止、除雪作業が目的。住民生活を考慮し、迂回(うかい)すれば区間内を通行できるようにした。

 鍋掛豊浦交差点では降り出した雪の中、職員が通行止めの案内表示を設置し、車両を迂回路へ誘導した。

 東北自動車道は、同7時から矢板-白河インターチェンジ間の上下線で予防的に通行止め。県内での同通行止めは2024年2月以来2回目という。

 岩手県へ向かう運送業男性(55)は「もっと先まで行きたかったが、安全対策ならしょうがない」と一般道で北上していった。

 JR東日本は一部区間で降雪前から計画的に運休した。JR日光線は同7時ごろから鹿沼-日光駅間で運転を取りやめた。上下9本を区間運休し、約800人に影響した。旅行帰りに運休を知った日光市、若井恵美子(わかいえみこ)さん(75)は宇都宮駅で「帰る電車がなくなってしまった」と驚きつつ、家族の迎えを待っていた。

 烏山線は終電時刻を同6時過ぎの列車に早め、水戸線は小山-友部駅間で同8時ごろ運休した。

 県教委によると、5日は壬生高、黒羽高、那須高が休校措置を取る。矢板、さくら、那須烏山、高根沢、那珂川の各市町小中学校は始業を2時間遅らせるなど、学校生活にも影響した。