田植えシーズンにもかかわらず、水をはることもできていない田んぼ=1日午前、真岡市堀内

 宇都宮市や真岡市、芳賀町の一部地域で農業用水が大幅に不足し、田植えができない状況になっていることが、県河内農業振興事務所や鬼怒中央土地改良区連合などへの取材で分かった。宇都宮市の刈沼川で新たに整備した農業用水の排水路に水が十分に流れない不具合が起き、下流域に影響が出ているとみられる。県河内農業振興事務所は2日、排水路の不具合解消のための応急工事を完了し、通水を再開した。影響のあった田んぼに水が届くまでには数日かかる見通し。

 同事務所によると、新たに設置したコンクリート製水路と既存の土水路の接続部で計画した量の通水ができなかった。土水路側の勾配が小さかったことなどが要因という。同事務所は応急措置として、ポリエチレン製のバイパス排水路を設置した。今後、土水路もコンクリート製排水路として整備する。