ササの束ですくい上げた熱湯を全身に浴びて地域の繁栄を願う「湯立て神事」が15日、日光市清滝1丁目の清滝神社で行われた。

クマザサで熱湯をすくい上げて地域繁栄を願う湯立て神事=15日午前11時40分、日光市清滝1丁目
820年、弘法大師空海(くうかい)の創建と伝わる同神社。全国的にも珍しい神事で創建当初から続いているという。
神事では大釜の湯を塩で清めた後、白装束姿で現れた神職の篠田薫(しのだかおる)さん(59)が「やっ!」と気合を入れながらクマザサを頭上に3回振り上げ、全身でしぶきを浴びた。地域住民や清滝幼稚園の園児らが見守り、その迫力に大きな拍手が送られた。

大釜の熱湯を塩で清める神職=15日午後11時40分、日光市清滝1丁目
篠田さんは「この1年間、皆さんが無事に過ごすことができますようにと願いを込めた」と話した。