約40点の力作が並ぶ会場に立つ見目さん

 【日光】茂木町出身の版画家見目陽一(けんもくよういち)さん(76)の個展「描く画く」が15日まで、山内のレストラン「妙月坊」に併設されたギャラリー「がろう」で開かれている。長年取り組んできた木口木版の作品やドローイングの新作など約40点が並ぶ。

 木を輪切りにした版木を使う木口木版は西洋で生まれた作法。見目さんは独学で学び、約45年に渡って多くの作品を手がけてきた。強度の高いツゲの木を使っており、繊細で精緻な仕上がりを楽しめる。

 ドローイングの作品は絵の具、鉛筆、クレヨン、ボールペンなど多様な画材を用いて制作。麻布に筆で着色した「酔芙蓉」、生地同士のコラージュは約1週間かけて仕上げた大作だ。

 共通するテーマは日常や自然。「力んでも仕方がない」と子どものような豊かな感性を大切にし、自由に描いた作品が大半だ。見目さんは「見る人によって感じ方も違うはず。作品と同調して楽しんで」と話す。

 午前11時~午後4時。無料。水曜は休廊。(問)0288・25・5025。