古河グループが日光市足尾町掛水に建設した足尾銅山記念館の一般公開が8日、始まった。初日は約100人が訪れ、銅山を経営した古河市兵衛(ふるかわいちべえ)の足跡や銅山の「光と影」を伝える資料を熱心に見て回った。

高低差1000メートル、総延長1234キロメートルにわたり掘られた足尾銅山坑道の再現模型=8日午前10時50分、日光市足尾町掛水
記念館は古河機械金属の創業150周年を記念し4月に完成。6月には地域住民に先行公開された。
館内は八つのテーマに分けて紹介され、古河が建設した学校で社員の子どもたちが学んでいた資料写真なども展示。この日一番乗りで入館した那須塩原市新南、自営業長谷川(はせがわ)まち子(こ)さんは「古河が教育にも取り組んでいたとは。県民でも理解していないような歴史を深く知れて勉強になった」と満足そうだった。
記念館は午前9時半~午後4時(最終受け付けは3時)。火、水曜休館。大人千円、小中高校生500円。事前予約制。

創業時の基幹部門・足尾鉱業所を復元した記念館外観

見学開始地点の壁に掲げられたメッセージ

銅山が隆盛を極めた時代の足尾のにぎわいを紹介

足尾銅山で掲げられていた「安全専一」のプレート