シールドマシンが地下トンネルの掘削を始めた立て坑。巨大な地下空間が広がる

 2019年10月の台風19号で氾濫した栃木市中心部を流れる巴波(うずま)川の改良復旧事業として、県が洪水を分流、迂回(うかい)させるための大規模な地下トンネル工事を進めている。巨大なトンネルを掘削するシールドマシンは今後、蔵の街大通りを北へ進み、下野新聞栃木支局や市役所の間も通る計画だ。一体どんな工事なのか。工事現場を見せてもらった。

 地下トンネルは大町から沼和田町までの大通りなどの地下に直径約5・5メートル、全長約2・4キロにわたって整備する。荒川との合流点付近に設けた「流入施設」であふれた水を取り込み、下流の「流出施設」から放流する仕組みだ。歴史的な景観も守るため、この工法を採用した。