【足利】人間国宝の狂言師野村万作(のむらまんさく)さん、息子の萬斎(まんさい)さん、孫の裕基(ゆうき)さんの親子3代らが出演した「第4回足利狂言」がこのほど、朝倉町のあしかがフラワーパークプラザ文化ホールで開かれた。県内外から約800人が訪れ、一流の芸を堪能した。
市みどりと文化・スポーツ財団と市教委が主催。子どもたちに伝統芸能の魅力を発信しようと、万作さんらの協力を得て2022年から毎年開催している。
今回は万作さんが「仏師」、萬斎さんと裕基さんが「千切木」を演じた。仏師では、仏像を求めに都へやってきた田舎者をだまそうとするすっぱ(詐欺師)を万作さんが演じ、すっぱと田舎者の掛け合いや、すっぱが田舎者を欺こうとする演技に、会場からは笑いと拍手が絶えなかった。
群馬県館林市から夫婦で訪れた自営業宇治川晴美(うじがわはるみ)さん(58)は「人間国宝の演技を見られるのは貴重で感動した。分かりやすく、面白い内容だった」と楽しんだ様子だった。