「近代日本経済の父」とも呼ばれる実業家渋沢栄一(しぶさわえいいち)が、1899年に宇都宮市大谷町を訪れた際に旅館で撮影された希少な写真を同市西1丁目、会社員田中洋一(たなかよういち)さん(59)が大切に保管している。矢板市の発展などに貢献した実業家矢板武(やいたたけし)や、旧宇都宮町の町議、助役などを務めた田中勝次郎(たなかかつじろう)とみられる人物らと並んだ集合写真で、渋沢栄一記念財団が運営する渋沢史料館(東京都)は「同年代の渋沢の写真は少なく、貴重な資料」としている。