【宇都宮】市と友好都市提携を結んでいる沖縄県うるま市のモズク漁師らによる食育授業が17日、横川東小で行われた。5年生約110人がうるまの“美(ちゅ)ら海(うみ)”で育つモズクの養殖方法を学び、モズクを使った地産地消給食を味わった。
両市は昨年8月に友好都市提携を締結。食育授業は和食給食を推進する「和食給食応援団」(東京都)が企画し、うるま市の勝連漁協のモズク漁師大石哲平おおいしてっぺい)さん(25)や同市職員らが講師を務めた。
全国の生産量の9割が沖縄県産で、そのうち4割がうるまの勝連地域産というモズク。「なぜ沖縄の海が適しているのか」との児童の質問に、大石さんは「勝連の海は浅瀬になっていて常にきれいな水が入ってくるので、太くおいしいモズクが育つ」と答えた。
大石さんは海底に手作業で網を張ったり、成長過程に合わせて海域を移動させたりする養殖の苦労話を紹介。モズクは海中の二酸化炭素を吸収することに加え、エサを与える方式の養殖でないため海を汚すことはないが「最近は地球温暖化の影響で透明な海の視界が悪くなっている」と、環境の変化の深刻さも語った。
給食では、宇都宮市内の和食料理店「かもし家」店主の高橋宣洋(たかはしのぶひろ)さん、同校栄養教諭の粂川純子(くめかわじゅんこ)さんらが考案した、モズクと栃木県産ニラを使った割烹(かっぽう)料理風給食を味わった。
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