【足利】知的障害のある児童・生徒が通学する足利中央特別支援学校(281人)は25日、体育館で避難所の体験授業を行った。子どもたちに避難所の雰囲気を知ってもらい、災害時に落ち着いて行動できる力を育てることが狙い。
自然災害が頻発する中、発達障害や知的障害を抱える人の避難の在り方が問われている。学校が保護者を対象に防災アンケートを実施したところ、複数の人が「避難所でパニックとなり、周囲に迷惑をかけてしまうのではないか」と不安に感じているという。このため、事前に避難所での生活の一部を体験してもらい、安心して避難できるきっかけにしてもらおうと企画した。
体験に先立ち、教諭や高等部の生徒がプラスチックの間仕切りを使って10区画の居住スペースをつくり、テントで更衣室や簡易トイレなどを設営した。全校の子どもたちは順番に体育館を訪れ、段ボールベッドの寝心地を体験したり、おかゆなどの非常食を試食したりした。
体験した生徒たちは「このベッドは初めてだけれど、楽しかった」とおおむね好評だった。責任者の菅沼真弓(すがぬままゆみ)教諭は「車いすの子にとってはスペースが手狭ではあったが、多くの子どもが抵抗なく体験でき安心した」と振り返った。
この体験は地域にも公開され、近隣の大月小の児童や地元住民なども訪れていた。
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