人間国宝の陶芸家濱田庄司(はまだしょうじ)が愛用した栃木県益子町の大登り窯を8年ぶりに復活させる日本遺産認定5周年記念事業「かさましこ登り窯プロジェクト」で、4日間の窯だきが18日、終了した。同日未明に作業の佳境を迎え、窯から炎が上がった。

大口上げで炎を噴き出す大登り窯=18日午前2時57分、益子町益子
大口上げで炎を噴き出す大登り窯=18日午前2時57分、益子町益子

 窯は益子参考館にあり、全長約16メートル、幅約5メートル。町と茨城県笠間市の陶芸家ら約100人の作品を詰め、焼成された。作品数は2018年の前回の約6千点を上回るとみられる。

 17日は外国人向け見学ツアーやマルシェが開催され多くの人でにぎわった。最高温度の1250度前後で焼き上げる「大口上げ」は18日午前2時45分過ぎに始まり、窯の点検孔から激しく炎が噴き出した。仕上がった作品の窯出しは24、25の両日に行われる。

大口上げで炎を噴き出す大登り窯=18日午前2時50分、益子町益子
大口上げで炎を噴き出す大登り窯=18日午前2時50分、益子町益子

 家族7人でツアーに参加した米国籍で宇都宮市のインターナショナルスクール生アレックス・デッカーさん(12)は「窯の炎はとても力強く興味深かった。陶芸家になってみたい」とにこやかに話した。

(文・写真 杉浦崇仁)