【日光】昭和の日の29日、山内の小杉放菴(こすぎほうあん)記念日光美術館で、企画展「昭和100th 小杉放菴と昭和の画家たち」が始まった。同館のコレクションを通じて、昭和時代を生きた画家たちの表現に光を当てる。同館担当者は「現代を生きる私たちが、過去の時間とどのように向かい合っていくかを問いかける展示になれば」と話している。6月28日まで。
今年は昭和元年の1926年から起算して100周年。日光に生まれ、64(昭和39)年に82歳の生涯を閉じた画家小杉放菴は、東洋と西洋の文化が激しく交錯した昭和時代を独自の東洋的精神で切り開いた。
本展は昭和を生きた20人を超える日本人画家の、その未公開作品を含むコレクションで構成した。「小杉放菴と華厳社」「戦前と戦中と」「新たな表現を求めて」など5章に分けて計67作品を展示している。
担当の迫内祐司(さこうちゆうじ)学芸員(44)は「現在の昭和レトロへの思いと同様に、関東大震災後間もない昭和初期を過ごした作家たちも、幕末や明治を懐かしむ傾向があった」と、木村荘八(きむらしょうはち)らの作品を前に解説する。
「戦後を生きる」の章では戦時中にフィリピンに出征した斎藤博之(さいとうひろゆき)による最晩年の作品などを展示。迫内学芸員は「(斎藤氏の)忘れられない記憶として、さまよう兵士たちの姿が入院中のベッドの上で何枚も描かれている」と話す。子どもの心を癒やす絵を残した放菴らと共に、戦争の影響についても掘り下げた。
このほか、放菴の「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」や笠木実(かさぎみのる)の「一人」といった初公開の作品も並んでいる。
午前9時半~午後5時(入館は4時半)。月曜休館(祝日の場合は翌日)。5月4日開館、7日休館。入館料は一般730円。学芸員のギャラリートークは5月17日、6月14日の午前11時から。(問)同館0288・50・1200。
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