【矢板】プロ能楽師で構成する神奈川県の公益財団法人「鎌倉能舞台」は11日、安沢小で児童や地域住民ら計約140人に能と狂言を披露した。児童は公演に先立ち、同団体から能の謡(うたい)などを学び、公演中も演者らと一緒に謡を歌って古典芸能に親しんだ。

児童らに披露された能の「小鍛冶」の一場面
児童らに披露された能の「小鍛冶」の一場面

 文化庁の舞台芸術等総合支援事業の一環。子どもの豊かな感性を育むため全国の小中学校でトップレベルの文化芸術団体による巡回公演を行っている。鎌倉能舞台が訪問するのは県内で同校のみという。

 公演では、柿を盗み食いした山伏が柿の持ち主に仕返しされる狂言の演目「柿山伏(かきやまぶし)」と、帝の命令を受けて剣を打つことになった刀鍛冶三條宗近(さんじょうむねちか)が名剣を打つ能の演目「小鍛冶(こかじ)」を披露。体育館に本物と同じ大きさの舞台を作り、演者は本番さながらの迫真の演技で児童らの目をくぎ付けにした。小鍛冶では三條宗近が剣を打つ際に神頼みする場面で児童らと一緒に謡を歌った。

児童らに披露された狂言「柿山伏」の一場面
児童らに披露された狂言「柿山伏」の一場面

 公演後は児童らに、狂言を演じる際の基本姿勢や柿を食べる所作を体験させた。6年石外暖人(いしがいはると)さん(11)は「言葉が分からなくても役者の演技で伝わってきた。能は大迫力だった」と楽しんだ様子だった。

 5月中旬に行われたワークショップでは、謡の練習や楽器体験のほか、小鍛冶で使う小道具の剣とつちを制作した。