宇都宮大は27日、2020年4月入学の大学院地域創生科学研究科の試験(外国人留学生特別選抜)で、外国人男性1人に入試と類似する問題を事前に提示し受験指導を行ったとして、同科の60代男性教授を停職3カ月の懲戒処分としたと発表した。処分は24日付。
外国人男性は教授の研究生となることを希望し、19年12月にメールで受験を相談。教授は20年1~2月、面談や打ち合わせなどを通じ、入試と類似する問題を事前に提示したほか、面接や論述の助言も行った。
教授は「本人の自信につなげるため行き過ぎた指導をしてしまった」などと説明。試験は同年3月4日に行われ、男性を含む2人が受験し2人とも合格した。
教授は試験の問題作成や採点に携わっていた。調査の結果、合否に影響はないと判断した。宇大は「入試の公平性、公正性を欠いていた」として謝罪。20年度以降は合格後の指導予定教員が直接関わらないように改善を図った。