【下野】全国の書家と高校書道部が世界平和を願って行う大書揮毫(きごう)が3日、薬師寺の龍興寺で行われ、同寺副住職で書家阿波昊玄(あばこうげん)(建多(けんた))(38)さんが平和や新型コロナウイルス禍の収束を願った。
2030年に聖徳太子(しょうとくたいし)が制定した「十七条憲法」の世界遺産登録を目指す「和プロジェクトTAISHI」が主催。法隆寺や浅草寺、四天王寺、高野山、比叡山など全国42会場で開催された。
この日、同寺金堂では近藤純雄(こんどうじゅんゆう)住職らが見守る中、阿波さんが縦173センチ、横166センチの紙に弘法大師の言葉から「虚空 衆生 涅槃(ねはん) 我願 盡(つくす)」(生きとし生ける物の幸せを願う)を力強く揮毫した。
阿波さんは「弘法大師の生誕1250年の節目に世界から戦争がなくなり、新型コロナの感染が収まるように筆に思いを込めました」と話した。完成した文字は同寺金堂に展示されるという。