連携協定を結んだ藤原学部長(左)と稲葉理事長=10日午後、宇都宮大

連携協定を結んだ藤原学部長(左から2人目)と稲葉理事長(同4人目)=10日午後、宇都宮大

連携協定を結んだ藤原学部長(左)と稲葉理事長=10日午後、宇都宮大 連携協定を結んだ藤原学部長(左から2人目)と稲葉理事長(同4人目)=10日午後、宇都宮大

 宇都宮大地域デザイン科学部(藤原浩已(ふじわらひろみ)学部長)とNPO法人県防災士会(稲葉茂(いなばしげる)理事長)は10日、防災士の育成やネットワーク化を目指して連携協定を結んだ。

 県内には防災士の資格を持つ人が3月末現在で4185人いるが、同会に加入しているのは150人ほどで、有資格者の現状把握やスキルアップが課題となっている。

 同学部は昨年12月、地域防災力の底上げを目的として付属地域デザインセンターに「地域防災部門」を設立。防災士の有資格者対象の学び直し教育や災害・防災に関する研究成果の発信に取り組むことにしている。

 今回の協定には、防災士の育成、防災士同士の関係構築のためのネットワーク化・組織化を進めていくことを盛り込んだ。大学の研究成果と同会の防災活動を融合し、協力しながら有資格者向けの応用教育プログラムの開発も目指す。

 同会の稲葉理事長は「防災士の資格を取ってからの教育が空白になっているのが長年の課題になっている。応用教育プログラムの開発などに一緒に取り組むことで活動の充実を図りたい」と期待を寄せた。

 藤原学部長は「最近の気候変動によって、県内でも災害が甚大化している。地域に密着した活動を展開する県防災士会と協力しながら、県内の防災・減災に取り組みたい」と語った。