ビジネスや文化などで活躍する若者を顕彰する第6回「とちぎ次世代の力大賞」(下野新聞社主催)の表彰式が29日、宇都宮市内のホテルで行われた。
大賞に輝いた小山市で登録し、真岡市を拠点に活動するNPO法人「そらいろコアラ」=増田卓哉(ますだたくや)共同代表理事(33)、優秀賞に選ばれた宇都宮市のアプリケーションソフトウエア開発会社「ならでわ」=大塚拓也(おおつかたくや)社長(36)、同市の画家小林優太(こばやしゆうた)さん(38)に表彰状と天明鋳物師若林秀真(わかばやしほつま)さんが制作したトロフィーが手渡された。
「そらいろコアラ」は2020年、医師や助産師、保育士などのメンバーで設立。無料通信アプリLINE(ライン)による無料相談や居場所の開設など妊娠や出産、子育ての支援に尽力する姿勢が評価された。小児科医の増田共同代表理事は「若い世代が誰かに相談しやすい仕組みをつくり、孤独な出産や不適切な養育を栃木県からなくしたい」と話した。
「ならでわ」は昨冬、人工知能(AI)を活用したフィットネスアプリ「ODOLL(オドル)」をリリース。高い技術力やユニークな製品作りが光った。小林さんはボールペンを使い、神獣などをモチーフとした緻密な作品を描く。審査員から「目にすると忘れられないほどの強いインパクトがある」と講評された。
身近な物を題材にした科学実験教室を企画運営する同市のボランティア団体「WAKUWAKUのタネ」=竿尾友恵(さおともえ)代表(37)=と、小学生用のパソコン組み立てキットを開発し、プログラミング出前講座を行う栃木工業高スカイベリージャムチームには審査員特別奨励賞が贈られた。
下野新聞社の若菜英晴(わかなえいせい)社長は「いずれも素晴らしい地域貢献。受賞を機にさらに発展してもらえたら」とエールを送った。