【宇都宮】福岡町の県立盲学校でこのほど、県オペラ協会によるオペラ「ヘンゼルとグレーテル」が上演された。新型コロナウイルス禍で延期が重なり、3年越しの実現。鑑賞した児童生徒は歌やせりふに聞き入り、思い思いに舞台を楽しんだ。
日本教育公務員弘済会栃木支部と県連合教育会が主催するオペラの学校巡回公演「いきいき音楽体験事業」の一環。同校では当初、2020年度に上演予定だった。
この日の公演には、小学部から高等部普通科の計21人と保護者、教職員が参加。野原辰男(のはらたつお)校長が「3年間、盲学校を気に留め続け、実現してくれた関係者に感謝したい」とあいさつ。続いて児童生徒に「歌声の違いや表現力を楽しんでほしい」と呼びかけた。
舞台では出演者たちが見事な歌声を披露しながら物語を繰り広げ、児童生徒は熱心に聞き入っていた。高等部2年の山口和真(やまぐちかずま)さん(17)は「学校でオペラの舞台を鑑賞できるのはすごいこと。素晴らしい歌声に感動しました」と喜んでいた。