県農業防災LINEの配信イメージ

 多発する農業気象災害への農家の対応力を強化するため、県農政部は14日までに、無料通信アプリLINE(ライン)の公式アカウント「栃木県農業防災LINE」を開設した。最新の気象情報や必要な技術対策などの情報を発信する。

 同部によると、温暖化の影響で本県では梨の開花時期が早まり、2020、21年度に凍霜害が発生。被害額は計22億円を超えた。この他にも近年、台風、高温、降雪など気候変動による農業被害が多発している。

 県はラインを使い、降雪や台風接近など農業気象災害が事前に想定される際、気象情報やハウスの管理方法といった必要な対策などを通知していく。画像も活用し、分かりやすくメッセージ性の高い情報を発信するという。宇都宮地方気象台や農業収入保険などのサイトも案内する。

 これまで県は、メール配信を使って気象情報を発信していた。ただ、登録者数が約千人にとどまっていたことから、農家を含めて利用者が多く、情報を瞬時に発信できるラインの活用を決めた。今後、情報発信方法をメールからラインへシフトしていく方針。

 「栃木県農業防災LINE」は無料。ライン内でID「@756bxcgu」を検索するなどして取得できる。

 (問)県農政課028・623・2284。