桜井さんがデザインしたイラスト(左)とさくら署オリジナルの反射材

桜井愛菜さん

桜井さんがデザインしたイラスト(左)とさくら署オリジナルの反射材 桜井愛菜さん

 【さくら】さくら署地域課の新人警察官として、今年9月末に配属されたばかりの桜井愛菜(さくらいあいな)さん(23)が、交通安全反射材を入れるパッケージ台紙のイラストを制作した。栃木女子高時代は美術部に所属し、まんが甲子園にも出場したアイデアと表現力を早くも業務に活用した。桜井さんは「趣味を生かした作業が交通事故防止につながるのであれば、ありがたいことです」と話している。

 台紙は縦13センチ、横7センチ。イラストは歩行者編と自転車編の2パターンを考案した。共に人物が反射材を付けることで、遠方の車両などからも認識率が高まることを表現。広角レンズ付きカメラで撮影したような構図で手前の人物を強調したほか、光を放つ車の二つのライトを「にっこり」と笑った目のように描き、安心感のある表情にした。タブレットで制作し、構想を含めて3日間で仕上げた。

 桜井さんは高校時代、仲間と共に2年連続で全国高校漫画選手権大会に出場。2017年には3位入賞を果たした。配属後間もなく与えられた役割に「チャレンジさせていただける、入ったばかりの若手に任せてくれる署の風潮が非常にありがたい」と笑顔を見せる。

 イラストの台紙は反射材と共に、薄暮時や夜間の交通事故防止を図る「ピKAT月間」活動の一環として17日午後4時から、ベイシアさくら氏家店駐車場で配布する。

 反射材は表面に桜の花びら、裏面に葉をデザインしたオリジナルで、同署とさくら地区安全協会、同安全運転管理者協議会、同職域交通安全連合会で計420個を作製した。今後、各種広報活動や署の窓口でも配布する予定。

 原田亘(はらだわたる)署長は「反射材の有効性を知ってもらい、夜間の交通事故防止につなげたい」と話している。