新聞の役割などについて大学生に講演する若菜社長=30日午前、作新学院大

 作新学院大と下野新聞社の連携講座で、本社の若菜英晴(わかなえいせい)社長は30日、「デジタル時代の新聞社〜その役割と可能性」と題して同大で講演した。学生約50人が報道やビジネスなどデジタル技術を活用した新聞社の新たな取り組みを学んだ。

 連携講座は経営学部と人間文化学部の共通教育科目の講義で、2021年から実施。地元紙を通じて県内の動きを把握し、文章力や企画力などを身に付けるのが狙い。全15回の講義「マスコミ論」の9回目として講演した。

 若菜社長は「デジタル時代には新聞社に三つのチャンスがある」とし、(1)読者とのつながり(2)ビジネス(3)取材手法-の新たなチャンスを挙げた。LINE(ライン)を活用したニュース配信やアンケートの取り組みのほか、インターネットでの公開情報を基に分析、調査して真実を突き止める取材手法を紹介した。

 また、ネット上に情報があふれる中、「自分で真偽を判断する力をつけることが大切だ」と呼びかけた。

 聴講した経営学部1年高野百香(たかのももか)さん(18)は「ネット上の情報を正しく使えば、社会問題の解決にも役立てられることを学べた」と話した。