初めて箱根駅伝を走ったのは2年時の2区(22・7キロ)でした。陸上選手としての人生観が変わった経験です。
2位でたすきをもらい、トップは大東大の絶対的エース只隈伸也(ただくましんや)さん。距離感をつかむため、前を走る運営管理車のジープを見ていたのですがだんだんと近づいてきて。拡声器から聞こえる「今日のお前はいいぞ」という澤木啓祐(さわきけいすけ)監督の声にも勇気をもらい、14キロ過ぎで抜きました。
権太坂を上り切った15キロ過ぎで脚がけいれんしました。ハイペースでしたから。結果は設定より2分速い1時間10分00秒。2区を走った3回の中で一番速かった。初出場で怖い物なしだったのでしょうね。
その逆転からチームは独走で往路優勝。復路と合わせて完全優勝し、3連覇できました。
1年の時も出場のチャンスはありました。「7区か8区、走るか」と澤木監督に聞かれて。でも、「まだ力がない」と答えてしまいました。半分は冗談だと思いながら、弱気でした。結果的に使われませんでした。
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