【日光】徳川(とくがわ)3代将軍家光(いえみつ)の命日の20日、家光を祭る日光山輪王寺(山内)の国宝「大猷院(たいゆういん)」で「大猷院殿御祥忌(ごしょうき)法要」が厳かに営まれた。
今年は374回忌に当たる。法要には輪王寺一山の僧侶たちが総出仕し、密教の秘法「胎蔵界曼荼羅供(たいぞうかいまんだらく)法要」を執り行った。徳川家家臣の子孫や信徒ら72人が参列し、遺徳をしのんだ。
家光は1651年4月20日、将軍職のまま48歳で他界。遺言により同所の大黒山に葬られ、大猷院はその1年2カ月後に完成した。
家光は1636年、祖父である家康(いえやす)の21回忌に際し日光東照宮の大造営を行っている。大猷院執行(しゅぎょう)の中里卓雄(なかざとたくゆう)さん(56)は「大造営が世界遺産・日光の礎となった。今年は家光公と同じ辰(たつ)年で、節目にもなったのでは」と話していた。