【佐野】耕作が困難になった農地を「菜の花畑化」することで、土地の荒廃防止や景観づくり、地域コミュニティーの維持などにつなげる「菜の花プロジェクト」が、市北西部の中山間地域「梅園地区」で進んでいる。1度種をまき生育させれば、年3回程度の草刈りで毎年育つ菜の花の特長を生かした。生命力の強い菜の花によって雑草の繁茂が抑制され、有害鳥獣が入り込むのを防ぐことができる。種取りや種まきの共同作業を地区のイベントとすることで、地域の絆も強まっているという。
町会長の岩崎峰夫(いわざきみねお)さん(71)は「田畑の地権者が70~80代と高齢化する中、適切な草刈りや継続的な耕作が困難となる農地が増えている」と話す。
そのまま放置すれば田畑は雑草の生い茂る荒れ地となり、イノシシやハクビシンなどによる農産物被害の拡大にもつながる。景観を損ね、ごみの不法投棄や火災の発生、不審者の侵入など住民の安全安心を脅かす事態にもなりかねない。
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