福田富一(ふくだとみかず)知事は26日の定例記者会見で、県内の養豚場で豚熱(CSF)が疑われる事例が発生した際に速やかな通報につながるよう、県と養豚場の連携を強化する方針を示した。7月に設置を予定する豚熱対策タスクフォースで、通報体制の在り方を議論する。
5月に那須塩原市で発生した豚熱では、養豚場側は豚の死亡頭数が増えた際に別の病気を疑い、県に通報するまで1カ月程度を要した。県は今月21日、通報の遅れについて養豚場を行政指導した。
福田知事は「養豚場としてまず疑うべきは豚熱で、優先順位を間違っていたのではないか」と指摘。その上で「県では休日も含めていつでも連絡を取れる体制を取っていたが、機能しなかった。通報の必要性を周知徹底するのもタスクフォースの責任。しっかり議論していく」と強調した。
タスクフォースでは、ウイルスの侵入経路についても分析する方針。福田知事は「専門家の助言を得ながら、防疫対策の一層の強化に取り組みたい」と述べた。