県内は19日、発達した雨雲の影響などで大気の状態が不安定となり、夕方から夜にかけて全域で激しい雷雨となった。栃木や佐野など県内全域の複数市町で一時計3万5千軒超が停電し、鉄道の遅れも生じた。
宇都宮地方気象台によると、雷は昼過ぎから北部、夜にかけて全域で観測。午後7時過ぎまでの1時間に足利で54・5ミリの激しい雨が降った他、佐野でも51・0ミリを記録した。県によると、足利市田中町の国道293号と佐野市大橋町の県道佐野環状線が冠水のため一時通行止めとなった。
東京電力パワーグリッドによると、同7時過ぎに佐野市で約4480軒、栃木市で約4820軒など、各地で停電が相次いだ。
JR両毛線は富田駅の信号機の不具合で佐野-足利駅間の上下線で同6時10分ごろから約2時間半、運転を見合わせ、区間運休や遅れが生じた。雷雨の影響の可能性があるという。
栃木署や栃木市消防本部によると、同市大平町西山田の林や同市藤岡町都賀の神社で立ち木を焼いた。現場付近では当時、雷が鳴っていたという。気象台は20日も大雨や落雷、突風などに注意を呼びかけている。