多くの来場者を集めた「相田みつを展」

 【足利】市出身の詩人、書家相田(あいだ)みつをの生誕100年を記念して、7月13日から9月1日まで市内4会場で開催された「相田みつを展」の入場者数が計3万8421人(速報値)に上ったことが、6日までに市のまとめで分かった。主会場の市美術館(通2丁目)には1万8148人が来場し、みつを展では過去最多を記録。没後30年以上を経たが、みつを作品が持つ普遍性や訴求力の高さを改めて示したといえる。

 市美術館以外の入場者数は、史跡足利学校(昌平町)が1万2826人、市商工会議所友愛会館が2972人、まちなか遊学館(通1丁目)が4475人だった。

 今回の展示の特徴は、相田みつを美術館が所蔵する代表作の展示に加え、市民所蔵の珍しい作品も集めたことだ。古里ならではの展示となり、節目の年を盛り上げた。各店舗の店先には「のぼり旗」がはためき、市中心部がみつを一色となった。関西など遠方からの来場もあったという。

 市総合政策部の担当者は「官民一体となって街を盛り上げることができた。多くの人の心を打つみつを作品の素晴らしさを改めて感じることができた」と振り返った。

 みつをに関する展覧会はこれまでに計3回、市美術館で開かれている。2002年2~3月の「没後10年 心のことば書の詩人相田みつを展」は1万6489人の来場だった。没後20年の節目に開いた2012年1~2月の特別展は1万5631人で、開館20年を記念した2014年4~6月の特別展は5944人だった。