交流サイト(SNS)で「肉ガチャ」が話題となっている。小山市内に設置されている肉の自動販売機には、2千円を投入すると黒毛和牛の冷凍肉がランダムで出てくる肉ガチャが含まれている。いったいどんな人が購入しているのか。設置者の狙いとは何か。現場で取材した。

 小山市内で肉ガチャを楽しめる自販機は、食肉専門店の相沢商店(小山市宮本町3丁目)の店舗前と、道の駅思川(小山市下国府塚)の2カ所にある。二つとも相沢商店が設置した。

 肉ガチャをX(旧ツイッター)で知った記者は、9月のとある週末、家族連れでにぎわう道の駅思川を訪れた。

「肉ガチャ」に挑戦できる自動販売機=小山市下国府塚
「肉ガチャ」に挑戦できる自動販売機=小山市下国府塚

◆ラインアップの一つ

 相沢商店によると、自販機では5種類の肉を販売している。1パック2千円の「ヤキニク」や4千円の「サーロイン」、1万円の「シャトーブリアン」などを選んで購入することができる。

 ラインアップの一つが「A5黒毛和牛ガチャ」だ。1回2千円で、「何が出るかは本日の運次第」と書かれてある。自販機にはサーロインやヒレ、シャトーブリアンなどの写真が表示されていて、「もしかしたらシャトーブリアンが出るかも…」と、つい自分の運を試したくなってしまう。

 そんなことを考えていたら、自販機の前でベビーカーを押す夫婦が足を止めた。笑顔で話しながら、買うのを熟考している様子だった。意を決したように肉ガチャを購入したので記者は声をかけてみた。

(斉藤章人)