日本一のウド産地で昨年から栽培に挑戦

 JAなすの管内は、ウドの生産量が日本一。米の収穫がひと段落した冬場の作物として、1980年頃から栽培されるようになりました。大田原市南金丸の安在直人さんは、同JAうど部会の部会員として栽培に励んでいます。

 県外の会社で16年間働き、3年前、実家の農業を継ぐため帰郷し、昨年から山ウド栽培を手伝い始めました。ハウス内の栽培用トンネルで体を横にし、もみ殻の中の山ウドを刈り取る作業はなかなかの重労働。新たな挑戦に戸惑いながらも、この道30年の父からアドバイスをもらいながら、株の養成や管理など栽培のノウハウを学んでいます。生産者が集まる目揃え会や現地検討会でも、先輩農家へ熱心に質問し、レベルアップを図っています。

横になり、もみ殻の中の山ウドを刈り取る作業
横になり、もみ殻の中の山ウドを刈り取る作業

 栽培は3月の株の切り分けからスタートし、定植後は排水や病害虫防除に気を使いながら12月まで畑で養成します。その後ハウスに伏せ込み、翌年1月下旬から3月中旬頃まで収穫を続けます。この時季、二つのハウスで一日平均100㌔の山ウドを収穫。「まだまだ父に頼りっぱなしですが、いずれ一人で管理できるよう頑張りたい」と抱負を語ります。

えぐみも少なく、香りもいい山ウド
えぐみも少なく、香りもいい山ウド

 「那須の春香(はるか)うど」として、首都圏や東北に出荷されます。お薦めの食べ方について、安在さんは「水にさらして、そのまま野菜スティックのように食べるのが一番」と教えてくれました。