白鴎大「地域メディア実践ゼミ」(下村健一(しもむら・けんいち)教授)の有志6人が聞く、前ワールド・ベースボール(WBC)日本代表監督・栗山英樹(くりやま・ひでき)さんのインタビュー。後編は「未来編」。WBC優勝から1年の今現在、栗山先生が個人的に胸に抱いている破天荒なポスト大谷構想から、チェコ野球を見て感じた“反省”までを語ってもらった。(前後編の後編)

学生からインタビューを受ける栗山さん(中央)=白鴎大地域メディア実践ゼミ提供
学生からインタビューを受ける栗山さん(中央)=白鴎大地域メディア実践ゼミ提供

大谷翔平をもう1回つくりたい

 -あのWBCから1年たって、今後こうなっていきたいという理想とか、志していらっしゃることは何かありますか?

 「んー、めちゃくちゃ大きく言っちゃっていいですか? 『大谷翔平(おおたに・しょうへい)をもう1回つくりたい』ですねー。あの大谷翔平ではなくて、『みんなの見たくなる選手をつくりたい』ということ。そうしないと、野球が終わってしまうんではないかと思う。みんなが憧れて、みんなが見たくなるような選手をつくりたいなと思ってます」

 -具体的には今、ちょっと注目してる選手っていらっしゃるんですか?

 「まぁいるんですけど、なんて言うかなぁ、みんなが思っていないようなタイプの選手。んー、例えばー、(うつむき黙考)…イニングごとに全部守ってる位置が毎試合違うとか。むちゃくちゃじゃないですか。でも、むちゃくちゃな発想からしか、新しいものは生まれてこないから。翔平みたいな、エースで4番みたいなオーソドックスなスターではなくて、なんかみんなが『へー』みたいな、『俺でもやれちゃう、それ』みたいな魅力を含めてのスター、見たくなるような選手を作れないかな~と。あと、例えばスタメン全員スイッチヒッターとか。そういうことなんですよ。僕もまだ今答えは出てないけど何か、何かあるはずですよ。ごめんなさい、はっきり言ってあげられないですけど、なんか感じてることは分かって」

 -楽しみにしてます。

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