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県立栃木商業高校フェンシング部は、今年8月のインターハイの男子エペで、中 浦秀哲(なかうら・ひでのり)さん(18)=3年生=が、厳しい戦いを制して見事に優勝の栄冠を獲得しました。部は新体制となりましたが、後輩たちも連覇を目指して奮闘を誓い合っています。
(企画・制作 下野新聞社ビジネス局)
支えてくれた多くの人に感謝
優勝について中浦さんは「いろいろな人に感謝をしなければならない大会でした。結果で恩返しできて本当にうれしい」と声が弾みます。足が痙攣(けいれん)するアクシデントを乗り越えての勝利でした。「ビジョンを明確にし、少しずつステップアップすることを意識して3年間取り組みました。強い気持ちが持てて、自信につながりました」とも語ります。
出身は大阪府高槻市。姉の影響で幼稚園の年長の頃にフェンシングを始めたそうです。「1点にこだわる姉の姿に憧れました」。小学4年生からは、夜行バスで本県の上三川フェンシングクラブに通い、中学校からは自らの意思で親元を離れ、本県で競技に打ち込む生活でした。「逃げ出したい気持ちになったこともありましたが、優勝で報われ、自分がフェンシングが好きなんだと再確認できました」と明かします。
「対戦相手との駆け引きが成功して勝ちにつながった時がうれしい」とフェンシングの魅力を語る中浦さん。後輩たちには「全国選抜で準決勝で負けた悔しさをばねに頑張ってほしい」と激励の言葉を送ります。将来については「世界ランキング1位、そしてオリンピックに出場して勇気や感動を与えられる選手になりたい」と決意を込めました。
来年の優勝へ向け改めて決意
2年生の後藤 彩斗(ごとう・あやと)さん(17)は、インターハイの男子エペで、5位の成績を収めました。「自分としてはベスト4、3位以上を目指していたので、もう1勝できなかった悔しさが残りました。来年は中浦先輩に続いて優勝したい」と目標を掲げます。
フェンシングを始めたのは小学4年生の時とのこと。「剣を使った駆け引きや、見るほうにとってはダイナミックな動きが魅力ではないでしょうか」と話します。
新体制の中ではキャプテンを務めています。部員について「一人ひとりが違うプレースタイルなので、いろいろな練習パターンが生まれて面白いです。みんなに支えてもらいながらも、引っ張っていけるようになりたいと思います」とまとめ役としての抱負を語ります。インターハイでの連覇とともに、「日本代表を決めるランキングマッチを勝ち切って世界選手権に出場したい」と力強く語ります。
世界で活躍できる選手になりたい
同じく2年生の安達 奏人(あだち・かなと)さん(17)は、インターハイでは、男子フルーレで出場し、ベスト32位でした。「ベスト8、ベスト4を狙っていたので、自分としてはふがいない成績だったかなと感じています」。一方で多くの選手がいる中で、県予選を2年連続で1位通過できたことは自信につながったとも言います。
父がフェンシングをやっていて、小学3年生の時、体験会に行ったのが競技を始めるきっかけでした。「相手と読み合う心理戦が大きな魅力で、それに勝てた時が楽しい」と語ります。部の雰囲気は「みんなが言いたいことを言える自由なところがいい。中浦先輩はいつもポジティブに引っ張ってくれました」。
普段の練習では、毎日何かしらの課題を見つけて取り組んでいるとのこと。「まずは来年のインターハイで優勝して、その後日本代表になって世界で活躍する選手になりたい」と夢を描きます。
中浦君の優勝はこれまでの集大成
指導にあたる萩原 宏樹(はぎわら・ひろき)監督(35)は、今回の結果に関して「中浦君は小学生の頃から本県で練習を続けてきました。その集大成ともいうべき大会で優勝できて本当によかったと思います」と語ります。また、出場した全員が予選を通過し、全国の強豪選手たちと互角に戦っている姿を見ることができ、その点でも素晴らしかった、と振り返ります。
萩原監督自身も競技者で、国学院栃木高校時代にはインターハイで準優勝した経験を持っています。「これまで本県勢は準優勝が最高でした。今回、初めて優勝できましたので関係者みんなで喜んでいます」。今後、新人戦を勝ち抜き、関東選抜、全国選抜へと進み、さらには来年のインターハイで連覇することを目標に定めます。
フェンシングの魅力について「相手との駆け引きの中で、自分の技が相手よりも勝って得点できた時がうれしい」と話す萩原監督。「〝諦めない心〟とともに、生徒たちが自ら考えて取り組む環境づくりを心がけています」と語ります。時には生徒たちと一緒にトレーニングに励むこともあります。今月開かれる全日本選手権には、上三川フェンシングクラブの一員として団体男子エペに出場する予定。「戦う背中を見せたい」と熱がこもります。
Profile
県立栃木商業高校フェンシング部(栃木市)
新しい体制となった部には、2年生が4人(男子3人、女子1人)、1年生が4人(男子1人、女子3人)が所属。強豪校の同校にあこがれて入学した経験者もいますが、高校から始めた部員も多く、それぞれ課題を持って練習に取り組んでいます。
栃木県民共済は県民読者の皆さまをこれからもサポートして参ります。
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