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 白鷗大学足利高校ボクシング部の伊藤 瑠那(いとう・るな)さん(16)=2年生=は、今年3月に甲府市で開かれた全国高校ボクシング選抜大会女子バンタム級で、見事優勝に輝きました。また、昨年4月のU15アジア選手権の女子52㎏級では銅メダルを獲得し、世界での活躍が期待されています。

今年3月の全国高校ボクシング選抜大会女子バンタム級で優勝。昨年4月のU15アジア選手権女子52kg級でも3位入賞し、世界で活躍する「優しくて強いボクサー」を目指す伊藤 瑠那さん。
今年3月の全国高校ボクシング選抜大会女子バンタム級で優勝。昨年4月のU15アジア選手権女子52kg級でも3位入賞し、世界で活躍する「優しくて強いボクサー」を目指す伊藤 瑠那さん。

(企画・制作 下野新聞社ビジネス局)

全国で活躍する有力選手を輩出

 白鷗大学足利高校ボクシング部は、昨年、インターハイで優勝した小林 栄絢(こばやし・えいしゅん)選手(19)はじめ、鈴木 美結(すずき・みゆう)選手(20)、吉澤 颯希(よしざわ・さつき)選手(25)など、全国で活躍する有力選手を数多く輩出し、屈指のボクシング強豪部として知られています。練習場の壁には、その証しである表彰状や先輩たちの勇姿がずらりと並べられ、現部員たちを励ましています。
 ボクシング部の練習は、毎日、放課後の午後4時半頃から始まります。リング上でのスパーリングに挑む生徒、サンドバッグへの打ち込みを繰り返す生徒、黙々とミット打ちや縄跳びに励む生徒。2分間の練習、30秒間のインターバルをセットにしたメニューが何度も繰り返されます。厳しくもそれぞれに自らの課題に取り組む時間は、午後6時頃まで続きました。
 練習後、グローブなどの道具類は、リング脇にきれいに整頓され、競技に向き合う姿勢をうかがわせます。帰る際には指導にあたる北村 員也(きたむら・かずや)監督へのきびきびとしたあいさつを忘れません。「道場の周辺は、部員たちの手でいつも磨き上げられていますよ」と北村監督は話します。

数多くの有名選手を輩出している北村 員也監督(左)
数多くの有名選手を輩出している北村 員也監督(左)

弟の姿を見てやりたいと思った

 伊藤さんは福島県の出身です。古里を離れ、今は同じ部の友人と共同生活を送っています。グローブを初めて手に取ったのは、小学校6年生の時とのことです。「今、中学3年生になっている弟が先にボクシングを始めていて、その練習の送迎について行っているうちに、自分もヘッドギアを被りたくなりました」と振り返ります。
 小学校時代はずっと新体操をやっていたそうです。「体の使い方の飲み込みが早いと言われることが多いのですが、その経験が役に立っているのかもしれません」と話します。身長は高いものの、筋骨たくましいという体格でもありません。ボクシングをやっていると話すと、驚かれることが多いといいます。
 ボクシングの魅力について「思い切り動き回ることが好きなのでとても楽しい。試合も楽しいし、勝てるともっと楽しい」と語る伊藤さん。痛い思いをすることも多いそうですが、「それでも楽しいので頑張れる」と笑顔を見せます。

先輩に憧れて入部を目指す

 白鷗大学足利高校に進む意志を固めたのは中学1年生の時。練習を見学に来て、当時活躍していた鈴木選手に憧れて入部を目指しました。さらに鈴木選手を育てた北村監督の教えも受けてみたかったと話します。「確かに練習はきついのですが、それだけ強くなっている実感があるので乗り切れます」
 全国高校選抜大会での優勝については「1年間やってきたことが実って、とてもうれしかったです。弟も同じ会場で試合をしていましたので、それも励みになりました」。お母さんの応援も力になったそうです。部の雰囲気については、「力のある先輩が多く、部員同士も話しやすく、切磋琢磨(せっさたくま)できてとてもいい環境」と話します。
 今後もインターハイなどでしっかりと結果を残し、期待に応えたいといいます。また、昨年4月、ヨルダンで開かれたU15アジア選手権で銅メダルを獲得したことは、世界を目指 す上で大きな自信につながりました。「世界で活躍できる選手になってオリンピックで金メダルを獲りたい」と決意を固めます。

おっとりした雰囲気の伊藤さんは、グローブをはめてリングに上がると表情が変わります。圧倒的な速さが印象的です
おっとりした雰囲気の伊藤さんは、グローブをはめてリングに上がると表情が変わります。圧倒的な速さが印象的です

信頼を裏切らない信念で生徒を導く

 1997年から指導に携わる北村監督は、就任当時、ボクシングの経験は全くありませんでした。ボクシングに関する本を徹底的に読み込み、自らも練習を重ねたそうです。やがて指導した選手たちが結果を出してくれるようになり、「周りの先生たちや教え子たちに育てられました」と感謝を語ります。
 伊藤選手ついては「ボクシング中心の生活に迷いなく取り組んでおり、自分の課題をしっかりと把握している真面目な生徒」と高く評価します。その一途さを失わず、まとまり過ぎていない強みも生かしながら、先輩たちの背中を追って、目標のオリンピックを目指してほしいと期待を寄せます。
 部員たちの指導にあたっては、「信頼関係を絶対に裏切らないこと」を信念にしていると言います。また、「ボクシングは体重維持や健康管理など、自分に打ち勝つことが求められるスポーツです。部の運営も自分たちでつくる心構えでやってほしい。楽しくなければ続きませんので、楽しむことも大切です」。高校時代に人生の基礎が決まるとも指摘し、部活動を通して社会のあり方を学んでほしい、と強調しました。

 

Profile

白鷗大学足利高校ボクシング部(足利市)

現在、部員は男女合わせて約30人。県南地域の生徒を中心に、近県出身の部員も多く所属しています。学校全体の目標である「PLUS ULTRA(プルス・ウルトラ)=さらに向こうへ)を胸に刻みながら日々の練習に励みます。

白鷗大学足利高校ボクシング部(足利市)紹介動画
 
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